時代の流れに歴史を重ねて・・・
坂本屋は明治27年(1894年)、それまでの長崎市矢上地区で呉服商・両替商・旅館等を営んでいた初代の坂本寅一が、明治初期に現万才町に移り、明治27年現在地の金屋町に旅館を建てたのが始まりです。古くから長崎を訪れる文化人に愛され、宿帳には東郷青児画伯や山下清画伯を始め、多くの著名人のお名前が残っております。また、官庁街が近いことから昔から官公庁関係のお客様にも多くご利用頂いております。
時代の観光スタイルの変化もあり、次々と昔ながらの風情を残す旅館が消え行く中、今では長崎市内で唯一の本格和風旅館として、また料亭として屋外の喧騒を忘れさせる静かな佇まいがあります。
明治の創業以来培ってきた坂本屋の長崎卓袱料理。ぜひ一度ご賞味下さい。
卓袱料理は出島が日本で唯一の開港貿易をしていた頃に遡ると云われるお料理です。
当時色々なお国の方々が長崎には出入りしていたのですが、その方々を地元の商家や町役人の家に招いて、そこの奥様方の手料理でもてなしました。
そこで文化の交流が成され、日本料理と中華料理、南蛮紅毛料理がミックスされて、出来上がった料理様式が「卓袱料理」です。